繰り返しますが、「リアルダイエット」は自分の「真の食欲」を感じ取って、無駄に食べないようにするダイエット法です。食欲に最も大きく影響するのは空腹だと思いますが、次に影響するのは味覚です。みなさんも、いくらお腹が空いていても、おいしくないもは食べたいとは思わないでしょう。プロフィールにも書きましたが、私もおいしいものが大好きで、料理も得意です。ですから、まずいものを食べてダイエットしましょうなどということは言いません。おいしいと思うものを食べましょう。しかし、実は味覚はコントロールできるのです。そしてこの味覚コントロールはダイエットに大きく役立ちます。今回は、この味覚をコントロールしてダイエットする「味覚ダイエット法」をご紹介します。とても有効な方法です。
料理は薄味を目指しましょう
外食をすると味が濃いと思うことがよくあります。味を濃くするのは、お客さんにおいしいと思わせやすいからです。はっきりした味は、短期的にはおいしいと感じやすくなります。しかし、食べ続けると喉が渇きます。レストランで食事を頼むと決まって「お飲み物は?」と尋ねられるように、飲食店は飲み物でもうけています。飲み物は利益率が高いので、できるだけ飲み物を注文して欲しいわけです。それなら料理は「濃い味」が好都合ですね。しかし家庭は違います。別にたくさん食べて、たくさん飲むことが自分や家族の得にはなりません。むしろあなたはダイエットをしようとしているのです。食べ過ぎないようにするには「薄味」が良いのです。しかし、「濃い味」に慣れている人は急に「薄味」にしてはいけません。それは料理の「薄味化」の挫折につながるからです。「薄味化」は時間をかけて、少しずつ、気づかないくらいのペースで進める必要があります。特にやりやすいのは、しょうゆやソースなどかける調味料を減らすことです。しょうゆやソースが無くても食べられる料理はできるだけ減らすようにしましょう。また、「だし」や「酢」を上手に使うことで塩分を減らすことができます。「だし」で「うまみ」を増やせば、塩分を減らしてもおいしく感じられます。また「酢」は味をはっきりさせ、物足りなさをなくしてくれます。もっとも、料理は素材の味を楽しむくらいの食べ方をした方がグルメになれますよ。
食事中に飲み物は減らしましょう
「リアルダイエット」をやる上で最もわかりやすい方法は、食事中に飲み物をとらないことです。こういうと必ず「水はたくさんとる方が健康にはいいんだよ!」と反発する人がいますが、私も水を多く飲むことには反対しません。しかし、水を飲むのが食事中である必要はありません。水はいつでも飲めます。食前でも食後でも構いません。しかし食事の途中で何度も飲むのは止めましょう。そもそも食事中に水やお茶を飲みたくなるのは、前述の料理が「濃い味」である可能性があります。もしそうなら、料理の味つけから見直す必要があります。しかし、そうでない場合も、食事中に水やお茶はなるべく飲まないようにしましょう。最初に書きましたが、料理はおいしく食べたいですね。しかし、途中で水やお茶を飲むと、舌が洗い流され味覚がリセットされてしまいます。すると味覚を満足させるために、多く食べるようになるのです。もちろん違う料理を繊細に味わいたい時は、水やお茶を飲むのも意味があります。しかし同じ味の料理、たとえばカレーを水を何度も飲みながらもくもくと食べている人を見ると、「あー、たくさんカロリーを摂りたいんだな」と思ってしまいます。水を飲みながら食べると、味に満足しにくくなり、たくさん食べてしまうのです。同じ味を堪能するのなら、水をそんなに飲む必要はありません。食事中に水やお茶を飲まず、最後に飲むように決めるだけで、ダイエットはしやすくなります。
ケーキセットは危険です
「味覚ダイエット法」には大敵がいます。それがケーキセットです。これほど恐ろしいものはありません(笑)。甘いケーキとほろ苦いコーヒーや紅茶がセットになってるのですから、味覚コントロールを目指す立場としてはたまったものではありません。「リアルダイエット」では基本的に禁止する食べ物、飲み物はありません。ケーキも食べたければ食べて大丈夫。コーヒーも飲んで大丈夫。しかし、ケーキとコーヒーを交互にとられては、味覚はコントロール不能です。ケーキはコーヒーを呼び、コーヒーがケーキを欲しがらせ、食欲が暴走を始めます。ダイエットをしようと言う人は、ケーキとコーヒー、紅茶は別にとりたいものです。せめて、最初にコーヒー、紅茶を飲み、ケーキを味わって満足したら、最後にコーヒー、紅茶を飲んで終わりにしましょう。往復を繰り返し、カロリー摂取の無間地獄に落ちるのだけはやめましょう。あなたはケーキの味を楽しみたいのであって、ケーキでお腹を満たす必要はないはずです。お菓子は味を楽しむもので、食事ではありません!
まとめ
食欲は味覚の影響を大きく受けます。食事はおいしく頂きたいものです。味は濃ければおいしいというものではありませんね。しかし、太っている人は早食い同様、「濃い味」を好む傾向にあります。そして食事中に水やお茶をたくさん飲みます。味を強く感じて食べては水で洗い流すということを繰り返して、大食いになるのです。「リアルダイエット」ではこの逆を目指します。それが「味覚ダイエット法」です。料理の味の変化が目立たない程度に少しずつ薄味に慣れるようにしましょう。「だし」や「酢」をうまく使えば塩分を減らしやすくなります。そして、食事中に水やお茶を飲まなければ、自分の食欲に敏感になり、食べ過ぎを防ぐことができます。おいしいものは満腹まで食べなければならない、という決まりはないのです。おいしい料理はおいしく味わって、食べ過ぎないようにしましょう。お菓子も同じです。味を楽しみたいなら、お菓子は少量でも十分なはずです。お菓子とお茶を交互にとって、満腹になるまで食べるのはやめましょう。食事もお菓子もおいしく食べて、ダイエットも成功させましょう!